今里筋線今里駅で総合訓練を実施



 1993年に発生しましたニュートラム事故を教訓とし、異常時におけるお客さまの安全確保を最優先とし、加えて関係職員の安全意識の高揚と、不測の事態に迅速に対応できる体制の確立を目的として、大阪市消防局、大阪府警察の協力のもと、毎年さまざまな想定により総合訓練を実施しています。
 本年度におきましても、2008年11月7日深夜から8日未明にかけて、今里筋線今里駅において、直下型大地震の発生を想定した総合的な訓練を実施しました。
 このような総合訓練も含め、日頃からさまざまな訓練、教育を行っております。異常時には、あわてず、乗務員・駅職員の指示に従って行動していただきますようお願いいたします。


【訓練の概要】
時刻 訓練内容 実施内容
訓練開始
井高野駅行き(上り)4両編成の列車が今里駅2番線を
出発直後に、直下型の大地震が発生し緊急停止した
(列車への自動送電停止及び地震の影響による電力会社からの送電停止を想定)
1時00分 駅構内停電
  • ○第3次地震警報発令
    ○駅舎への送電停止

    第3次地震警報の発令に伴い、列車への送電が自動的に停止され、又地震の影響により、電力会社からの送電が停止され、駅構内が停電となる
事故発生通報
  • ○車内点検の実施
    ○乗務員から輸送指令所へ通報

    緊急停止による車内のお客さまの状況の確認及び車内点検の結果を輸送指令所へ通報
関係先へ通報
  • ○輸送指令所から異常時連絡体制に基づき、各関係先へ通報

    • 今里筋線今里駅へ通報
    • 消防署、警察署へ通報
    • 関係先へ通報


1時05分 駅職員による初期対応
  • ○営業停止処置
    ○隣接駅への応援要請、関係先への通報

    輸送指令所より通報を受けた駅職員は、千日前線・今里駅及び隣接駅への救助要員の要請と、異常時連絡体制に基づく関係先への通報を行う
  • ○現場の状況を駅長室に報告

    現場へ急行した駅職員が乗務員から状況の報告を受け、駅長室に報告する
    (負傷者の状況・身体の不自由な方の状況等)
1時10分 負傷者等の救出及び避難誘導
  • ○お客さまの救出及び避難誘導
    ○所轄警察署員との連携
  • 駅職員及び所轄警察署員の連携により、ホームのお客さま及び負傷者等の避難誘導を行う
  • ○駅職員による心肺停止状態のお客さまに対する、心肺蘇生法及びAED取扱い訓練

    心肺停止状態(無脈性心室頻拍、心室細動)の際に胸骨圧迫(心臓マッサージ)及び人工呼吸を行い、併せてAEDにより蘇生を行う
    (交通局では、職員にAEDの取扱い訓練を行っています)
1時30分 消防・警察・交通局による合同指揮本部の設置
  • ○消防隊、警察隊到着

    合同指揮本部を設置する
1時35分 消防隊、警察隊による救助救急活動
  • ○消防隊、警察隊による救助救急活動

    可動式ホーム柵と列車扉がずれているため、列車の扉を緊急で開放し、可動式ホーム柵越しに負傷者の救助を行う
    (ホーム柵扉と列車扉が一致していない場合は緊急時以外開かない構造となっており、訓練では一致していないことを想定)
  • ○応急救護所の設置
    ○負傷者へのトリアージの実施
    ○負傷者への応急手当

    消防隊が応急救護所を設置のうえ、負傷者に対しトリアージ及び応急手当を行う


  • トリアージ
    最善の救命効果を得るために、医療従事者が多数の負傷者を重症度と緊急性によって分別し、治療の優先度を決定する
1時45分 避難誘導及び負傷者救出完了報告
  • ○お客さまの避難誘導及び救出完了
    ○管区駅長へ報告

    救助隊より「全員救出完了」の報告を受けた駅職員が、管区駅長に「車内のお客さま全員の救出完了」を報告する
駅構内停電復旧(電力会社からの送電復旧を想定)
1時50分 復旧活動
  • ○営業再開に向けた駅構内の施設点検

    • 技術職員は駅構内の施設点検(可動式ホーム柵等)を実施する
    • 駅職員は異常時巡視点検経路に基づき、駅構内の巡視点検を実施する


1時55分

合同指揮本部に点検結果を報告

  • 運転再開の決定
  • 列車への送電を開始
訓練終了

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