列車内での化学剤散布テロ対応訓練


順序 訓練内容 実施内容
 淀屋橋駅を梅田に向かって出発した列車内で、化学剤が散布され車内でお客さまが数名倒れた。
 これを目撃した車内のお客さまが、乗務員に非常通報装置により知らせ、乗務員は輸送指令所へ通報するとともに、車内のお客さまを少しでも安全な車両へ避難するよう車内放送を実施した。
 輸送指令所より連絡を受けた梅田駅では列車が到着する前に、お客さまへ避難を促すための駅構内放送を実施し、さらに、ホームで列車をお待ちのお客さまに対して速やかに避難するようお声掛けし、避難誘導を行った。
 その後、所轄の警察署員が到着し、状況確認並びに規制を行い、化学剤等に対応する警察部隊・消防隊が到着すると、車内に取り残されたお客さまの救出・救護、化学剤の同定、回収、並びに除染活動を行った。
訓 練 開 始
1
緊急事態発生
(化学剤散布)
  • 〇 化学剤が散布され、お客さまが車内で数名倒れる。

  • 〇 車内に居合わせたお客さまが、非常通報装置により乗務員に通報。
    「車内で数名倒れました。不審な液体もこぼれています。」   ( 車内には非常通報装置が設置されています。この装置を操作いただくと乗務員と会話できます。なお、この装置を操作してもすぐに電車が止まることはありませんので、緊急時にはご利用お願いいたします。)
2 乗務員より輸送指令所へ通報
輸送指令所より関係先へ連絡
  • 〇 通報を受けた乗務員は、列車無線にて輸送指令所に通報

    • 〇 輸送指令所から梅田駅に指示
      「次に2番線に到着する列車で車内に液体がこぼれ異常事態が発生しているため、駅構内のお客さまと次に到着する列車のお客さまの避難誘導を行ってください。」
      ( 地下鉄の駅や車内で異常事態が発生すれば、すぐに輸送指令所へ情報が集まる体制となっております。輸送指令所では必要に応じて関係先へ的確な指示を出し、警察・消防にも連携し被害の軽減に努めています。)

3 お客さまの避難
  • 〇 駅構内のお客さまへの避難指示放送

  • 〇 ホームのお客さまへ避難の呼びかけ

  • 〇 2号車から両隣の1・3号車へ避難を促す放送を聞いて、避難するお客さま
    ( 当社では、今回のような訓練を含め様々な訓練を行っています。異常事態発生時には、慌てず落ち着いて、駅係員や乗務員の指示に従い行動するようご協力お願いいたします。)

    • 〇 一時避難されたお客さまへの対応
      駅構内のお客さまを地上部の安全な場所へ避難させ、体調がすぐれないお客さまがいないかの確認を行います。また、居合わせた本社部門のスタッフの指示により、万が一帰宅後に体調が悪くなるお客さまが発生する事態等も想定し、お客さまの情報収集も行います。
      ※今回は訓練のため、本来は地上部に設置する一時避難場所を地下部に設置しています。
4 警察先遣隊による 事情聴取・活動
  • 〇 110番通報により駆け付けた、警察による状況確認

  • 〇 警察による立ち入り規制
    ( 被害拡大防止、証拠保全、現場整理を目的として、警察官によって規制線が設けられますので、警察官の指示に従ってください。)
5 当社、警察、消防 による情報共有
  • 〇 現地調整所での情報共有
    大規模災害発生時には、指揮・命令系統の確立はもちろんのこと、警察・消防等の機関との連携が非常に重要なため、現地調整所を設置し、情報共有を行います。
    ※今回は訓練のため、本来は地上部に設置する現地調整所を地下部に設置しています。   

  • 〇 警察・消防による危険物の確認
    最初に突入した消防隊により、警察部隊へ危険物情報を引き継いでいます。
6 消防隊による活動
  • 〇 消防隊による、危険物の確認並びに要救助者の捜索

    • 〇 意識のない要救助者を、危険が少ない場所へ仮搬送
      意識のない要救助者であっても、危険物(化学剤)からできるだけ遠ざけ、更なる被害防止を図ります。

      • 〇 除染所にて、意識のない負傷者の脱衣除染
        着衣にも危険物が付着している可能性があるため、着衣を脱がせ除染することで2次被害を防止し安全を確保します。
7 警察隊による活動
  • 〇 不審物の簡易鑑定
    その後の活動に資するため、不審物の検知を実施し物質を同定します。

  • 〇 不審物の回収
    事件の証拠品とするため、不審物を回収します。

  • 〇 車内の除染活動
    不審物を回収後、徹底して車内を除染し危険物質を取り除きます。
訓  練  終  了

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