緑木検車場で列車脱線・施設損傷を想定した総合訓練を実施(訓練順序)

【訓練順序】
順序 訓練内容 実施内容
訓練開始
【訓練想定】
 前日の夜間作業において、請負業者がレール上に仮置きした撤去金物を回収し忘れたため、北加賀屋3番線出庫の始発回送列車先頭車両が、撤去金物に乗り上げ脱線した。
 運転指令所より、技術部門へ緊急点検の出動要請がなされた。 現場確認の結果、衝撃によりサードレール(送電線)が脱落しており、レールならびにコンクリートまくらぎも損傷していた。
1 緊急電話設置

  • ○事故現場からの状況報告用の臨時電話を設置

    • 事故現場と各管理事務所に設置された事故対策室との直通電話を設置している状況
2 【車両】
脱線車両
復旧

  • ○巻き上げ機の設置

    • 車体をジャッキアップするため、巻き上げ機を用いて台車と車体を固定している状況

  • ○脱線復旧装置搬入

    • 横送り用のレールや横送りトロッコ、油圧ジャッキ、油圧ポンプなどの脱線復旧装置やまくら木などの救援資材を搬入している状況

  • ○脱線復旧装置搬入・設置

    • 横送り用のレールや横送りトロッコ、油圧ジャッキ、油圧ポンプ等、脱線復旧装置を組立て・設置している状況

  • ○脱線列車ジャッキアップ

    • 油圧ジャッキを用いて車体を横送りできる高さまでジャッキアップをしている状況

  • ○脱線列車横送り

    • ジャッキアップした車体の車輪がレールに乗る位置まで横送りした後、ジャッキダウンしている状況

  • ○脱線復旧装置・車軸巻き上げ機等の撤去

    • 脱線復旧完了に伴い、脱線復旧装置及び車軸巻き上げ機を撤去した状況
      (救援資材の置き忘れなどをチェックシートで確認する)
      (車両走行が可能か否かの点検確認を行う)

  • ○車両転線

    • 検車への回送入庫に見立てて、車両を転線している状況

  • ○車両管理事務所事故対復旧報告

    • 現地に設置された緊急電話により事故対策室(車管)に復旧完了の報告を行っている状況
3 【電気】
サードレール復旧

  • ○停電確認

    • 検電器でサードレールの停電確認を実施している状況
      (検電器の動作確認は検電器チェッカーにより行う)

  • ○サードレールの脱落防止並びにアース取付

    • 脱落防止用治具(アース兼用)を設置している状況

  • ○山越器設置

    • 脱落したサードレールを吊り上げるため、山越器を設置している状況

  • ○サードレール横移動

    • 山越器で吊り上げ→移動→吊り下げを行い、サードレールの高さ並びにレールとの距離を調整している状況
【電気】
損傷レール撤去準備

  • ○絶縁継ぎ目の解体作業

    • レール撤去に伴い、絶縁継ぎ目を解体している状況
4 【工務】
損傷レール
交換準備

  • ○損傷レール寸法測定

    • 別場所に仮置きしている応急レールの寸法測定後、その測定値を損傷レールに明示している状況

  • ○損傷レール切断

    • 損傷したレールを応急レールと交換するため、高速レール切断機で損傷レールを切断している状況
【工務】
損傷レール及び損傷まくらぎ交換準備

  • ○締結装置解体

    • レールとまくらぎを固定する締結装置を解体している状況

    ○道床砕石掘削

    • 損傷まくらぎの撤去に伴い、付近の道床砕石を掘削する

  • ○損傷レール撤去及び搬出

    • 高速レール切断機で切断した損傷レールを人力により撤去し、支障しない場所まで搬出している状況
【工務】
損傷まくらぎ
交換

  • ○損傷まくらぎ撤去・搬出

    • 損傷まくらぎを人力により引き抜き撤去し、支障しない場所まで搬出している状況
【工務】
レール交換
  • ○応急レール搬入、設置
    • 損傷位置に応急レールを人力設置している状況

    ○ レール穿孔
    • 普通継目穿孔 2か所
    • リード線穿孔 2か所
    • レール面取り

    ○普通継目組立 1か所
    ○締結装置取付・締付
【工務】
まくらぎピッチ整正

  • ○まくらぎピッチ整正
    • 残りのまくらぎを等間隔に振り分けている状況

    ○道床砕石埋め戻し
5 【電気】
レール
復旧作業

  • ○絶縁継ぎ目の組立て

    • 絶縁継ぎ目板ボルトを仮締めしている状況(電気)
    • その後、絶縁継ぎ目板ボルトを本締めする(工務)

  • ○仮レールボンドの取付け

    • 緊急復旧用の”仮レールボンド”を取り付けている状況
      (後日に本復旧を行うため、低温溶接にてレールボンドを取り付ける)
6 【工務】
軌道整正
タンピング

  • ○軌道整正及びタンピング

    • 目視によるレール高低の整正後、タイタンパーによって道床を突き固めている状況
【工務】
軌道検測

  • ○軌道検測

    • 管理値内であるか、左右レールの高低差(水準)及び軌間(1435ミリメートル)を測定している状況
7 【電気】
サードレール定規検測

  • ○定規測定器によるサードレール載架状態の確認

    • 管理値内であるか、走行軌条とサードレール間との位置関係(高低・偏位)を測定している状況
8 【電気】
【工務】
後片付け
復旧報告

  • ○作業責任者による使用資機材の確認

    • チェックシートで持込み資機材を確認している状況
訓練終了

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